インドでは、月食や日食は、宗教的に特別な意味があるので、月食や日食が起きる時には特別な時間の過ごし方をします。
ヴェーダの知識の伝承の為に、(ほぼ無償で)祭事や教えに関わっている人間を、ブラーンマナといいます。
伝統では、月食や日食の起こる日は、物資に恵まれない人々やブラーンマナに、食べ物や衣服、お金を渡すのに吉日だとされています。
ただただ勉強を続け、それをシェアすることで人々を助け続けてきただけですが、気付けば、ヴェーダーンタとサンスクリットの教員になり、こういうものをもらう側に立っていました。
私の生徒の一人である、自分の父親ぐらいの歳のおじさんが、伝統に習って私に捧げものをしに来てくれました。
数は少ないですが、伝統的な価値にもとづいて生きるインド人にとって、ヴェーダに関わる教員というのは、もう人間として扱うものではなく、祈りの為の生きた祭壇なのです。
彼らからそのように扱われていると、自分の身体や心の私有化は出来なくなり、どんどん皆の幸せを実現する為の道具として、パブリックドメインになっていくのです。
白いサリーと甘いお菓子、ダクシナー(立派な札束ですが、1枚20円程ですよ!)